紅三四郎の行くところ、嵐を呼び、紅十字星が乱れ飛ぶ。
紅三四郎よ、何処へ行く。
#7『海の虎・ハリマオ』あらすじ
嵐が吠え、海は猛り狂う。
欲に絡んだその果ては、船底一枚、死の地獄…
軍用金を輸送するクイーン号に叛乱が起きた。
クラハブ船長を始めとするクイーン号の乗組員は全て殺害され、叛乱の実行犯達四人（片目のハイム、ロバート、クイーン号のボーイ、マッキンレー）は、燃え盛るクイーン号からボートで脱出した。
−10年後−
ロバートは白いスーツの男に突然襲われ、瀕死の重傷を負った。
そこを偶然通りかかった三四郎は、瀕死のロバートからスペイン金貨を受け取り、『片目のハイム』に会いにリバティ号へ向かう。
このスペイン金貨を持ってリバティ号に乗り、片目のハイムに会えば、莫大な金貨がもらえるらしい。
（三四郎は莫大な金貨には全く興味が無いが、片目のハイムは父の敵かもしれないのだ。）
リバティ号のマッキンレー船長に会った三四郎は、船長にロバートの死を伝えると共に、ロバートの替わりとして船で雇ってくれと頼む。
（マッキンレー船長は目ざとく三四郎が首から下げているペンダントにしてあるスペイン金貨を指摘する。）
リバティ号の甲板に立つ三四郎…
ゲバルトと名乗るトランペット吹きの男（ロバートを殺害した白いスーツの男）から、金貨を見せびらかさない方が良いと忠告を受ける。
（マッキンレー船長の娘・キャシーに叱られ、甲板掃除をしながらゲバルトと話をする三四郎。）
三四郎はゲバルトに片目のハイムの居所を尋ねるが、ゲバルトは知らなかった。
ゲバルト『ま、この船に乗っていればそのうちに会えるだろうよ。』
突然、三四郎の頭上から救命ボートが落ちてくる。
間一髪ボートを避けた三四郎。
『誰が救命ボートを落としたんだ！』と三四郎から言いがかりをつけられたコング達・水夫と乱闘になるが、三四郎は一人で水夫達を倒してしまう。驚くキャシー。
コング達がボートを落としたのではない、と証言する酔っ払いのジョージじいさん。
結局、ボートを落とした犯人は分からず仕舞いだった。
夜、ハリケーンに見舞われるリバティ号。
嵐の海から、１０年前に沈んだはずのクイーン号が現われる。
（幽霊船・クイーン号を見ていた三四郎…突然ナイフが飛んでくるが、避ける。）
三四郎『何故俺を狙うんだ？』
クイーン号がリバティ号に向けて大砲を撃つ。リバティ号の機関室に穴が開き、浸水。
マッキンレー船長は『機関室は修理中だ！』と水夫達の機関室への入室を止める。
その頃、高波でキャシーが海に落ちた。
腰にロープを結び、キャシーを助けた三四郎。キャシーを引き上げた後、コングに自分のロープを引き上げてもらおうとしたが、そのロープがナイフで切られ、三四郎は海中に落ちてしまう。
海中では、リバティ号の機関室の穴から木箱を運び出している潜水服を着た連中が居た。
その中の一人に見つかり、三四郎はモリで襲われるが、これを倒し、コングに船上へ引き上げてもらい、リバティ号の機関室へ向かう。
マッキンレー船長に機関室の修理班の連中が中の木箱を盗んでいることを伝え、機関室内の潜水服を着た連中二人を倒す。
…浸水した機関室の水底には、金貨の入った木箱が有った。
機関室内の金貨を盗む計画がバレたのを察知したゲバルトは、機関銃で船長達を脅す。
１０年前のクイーン号の事件を語りだすゲバルト…（ゲバルトは、クイーン号事件の犯人の一人・クイーン号のボーイだった！）
---叛乱の首謀者である片目のハイムは、他の三人に提案する。
すぐに盗んだクイーン号の軍用金に手をつけると自分達が疑われる。１０年後、穴の開いたスペイン金貨を持って集まり、クイーン号から引き上げた金貨を四人で山分けしよう…。
１０年後の現在、片目のハイムから連絡が入り、マッキンレー船長のリバティ号に乗れと連絡が入った。---
マッキンレー船長は金貨を独り占めしようと企み、リバティ号の船底に金貨を隠していた。
その金貨を狙って、ゲバルトはニセのリバティ号を使い、事故に見せかけて金貨を強奪しようとしたが、三四郎に看破されたのだ。
金貨をめぐる争いから、マッキンレー船長はゲバルトに殺害される。
酔っ払いのジョージじいさんは事件の首謀者・片目のハイムであった。（片目は義眼であった。）三四郎にナイフを投げたのも片目のハイムであった。
三四郎とゲバルトとの戦いの最中、ゲバルトは片目のハイムに背後から刺されてしまう。
片目のハイムはキャシーに機関銃で撃たれ、死亡する。
ゲバルト『坊や…一つだけ聞いて死にてぇ…。あの金貨何に使うつもりだぃ？』
三四郎『盗まれた国に返してやるよ。』
ゲバルト『つ、つまらねぇ…。欲のねぇ坊やだぜ。』
三四郎『坊やじゃねーや。紅三四郎だ。』
夕暮れ時…
クイーン号事件の犯人は全員死亡という形で終わった。
リバティ号の甲板からスペイン金貨を海に投げ捨てる三四郎。
和やかにキャシー、コング達と笑う三四郎。
リバティ号はフランスに向かっていた。
飛び交うカモメよ、教えて欲しい。
片目の噂かその影を。
今日も暮れるか他国の空が。
紅三四郎よ、何処へ行く。
#7『海の虎・ハリマオ』まにあっくCheck!
欲に目がくらんじゃいけないよね、というお話でした。